【森本】 GMOVenturePartners株式会社の概要からお聞かせいただけますか。
【村松】 GMOVenturePartners株式会社(以下GMO-VP)は、1年半前の2005年9月に設立されました。その際に、未上場株式に投資する、いわゆるベンチャーキャピタルファンドを組成しましたが、我々としては、特にベンチャーキャピタル事業をスタートさせたというよりも、GMOインターネットのグループの広がりが進む過程で派生してきたひとつの事業にベンチャーキャピタルも備わってきたという認識にあります。グループの中心であるGMOインターネットは、1999年に上場して以来、私たちが「グループジョイン」と呼ぶ基本的にはプリンシパルかつマジョリティベースの資本提携の展開で、企業規模の拡大を継続して進めています。現在、グループ全体を構成する連結子会社数は40社以上あり、2,000人を超えるスタッフを抱えています。これらは基本的には、インターネットのサービスインフラビジネスを展開する企業群ですが、今後もこの分野で業界NO.1としてのポジション維持と強化を目的に連結グループを増やしていく予定でいます。
【森本】 ベンチャーキャピタルの事業化にはGMOインターネットグループとしての目的が明確にあると思いますが。
【村松】 そうですね。私たちのベンチャーキャピタル事業には、私たちが持ついろいろな取引先、提携先、顧客、技術者とのネットワークを、より広範に、そしてより有機的に作っていこうという狙いがあります。これらの取引先には、急成長している企業がたくさんあります。しかし、無論そのすべてがGMOインターネットグループにグループジョインする対象というわけではありません。グループジョインする企業は年に数社程度で、多くはマジョリティ投資の対象にはならない企業です。しかしながらこうした企業とも、数パーセント程度のマイノリティ出資というかたちでご縁を持ち、グループ企業とは違ったオープンなネットワークを形成していくべきではないかという発想が出てきたのが、ことの発端になります。マイノリティ投資はこれまでのマジョリティなプリンシパル・インベストメントの展開とは異なり、グループ化を進める投資ではありませんから、それ専門の別組織による展開が必要だということになり、約1年以上の時間をかけて検討した結果、外部の出資者も募る投資事業有限責任組合を運営するGMO-VPの設立へと進展していったわけです。
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