【森本】 投資後の育成については、どういう方針をお持ちですか。
【村松】 私たちは育成というよりも、あくまでも裏方としてお手伝いするという立場でいます。もともとその企業が持っていらっしゃる潜在的なパワーや、経営者の才能を最大限に発揮させることが第一義だと思っています。たとえば、技術系で起業された方が、企業経営のノウハウを知っていれば簡単にできることが、知らないために苦労されているということがあります。そうした点をバックアップして、仕組みづくりや、各プロセスでの手法提案などのお手伝いを通じ、より企業の持つ能力を発揮できるアドバイスをする形です。文字通り後方支援というものが主になります。そのほかには、PRコンサルティングを行って事業内容の広告活動のお手伝いなどもしますし、GMOインターネットグループとの事業提携をプロデュースしたりして、投資先の事業展開を加速する活動を行っています。
【森本】 今後の展開として、どのような目標がありますか。
【村松】 インターネットの次の10年の展開が、一昨年前くらいから始まっています。今後7年くらいはIT業界においては、さらに大きな変化が続くと思います。次の10年が始まってから3年経った現在、Web2.0化を巡ってようやく本物がこれから登場してきます。例えばブログ関連ビジネスですが、今年からようやく本格的に利益を出す企業が出てきます。これから私たちのファンド展開も大きく進んでいくと思います。さらに次のテクノロジーについても注目していかなければなりません。「仮想世界」もそうですし、そのほかにも、モバイルの世界でもすでに利益を出し始めた新技術が出てきています。そうしたところにネットワークを張り巡らしていますが、今後はもっと緻密な展開が必要になってくると思っています。
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