ワタミの店長はその店舗のすべての責任を負っているだけに、企業の社長と同じように経営そのものを体験できる場所でもありました。なかでも一番苦労したのがアルバイトをどう育てるかという問題でした。入社して一年半はほとんど休むことができなかったのですが、店の運営は、店長一人とそのほかはアルバイトで行っていました。自分が休みたければ、自分がいなくても良い店を作れ、つまり店長が休みたければアルバイトを育てなければいけないというわけですが、これは言うのは簡単でも実際はとても難しいことでした。
アルバイトが楽できる店というのは、経営がうまくいっていないことが多いものです。ところが、アルバイトにプレッシャーをかけすぎると店にいつかなくなってしまいます。そんな中で、どのようにアルバイトのモチベーションを上げていくのかには、とても苦労しました。
しかし、最近はニートというのが社会問題になっていますが、彼らは家にじっとしているわけでしょ。親としょっちゅう顔を合わせていなければならないわけで、外に出て、世の中と関わっていくことのほうがもっと楽しいはずなのですがね。
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