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Vol.010 株式会社ネットエイジグループ 代表取締役CEO / ネットエイジキャピタルパートナーズ株式会社 代表取締役社長  小池聡第4話 経営者よ学べ
コラム(4) パーソナル・データ(4)
ビットバレーアソシエーション
 僕が独立後に頻繁に日本に来るようになった1998年、1999年は、日本においてインターネット関連のベンチャービジネスに積極的に投資してくれるベンチャーキャピタルというのは、ほとんどいませんでした。その上、日本経済も停滞していましたから、起業を目指す人にとっては最悪の時代でした。僕自身が創業時に大変苦労をしたため、日本においてそうしたチャレンジをする人達を応援したいと考えていました。
  そこで、多くの人をベンチャービジネスに注目させるために考えて参考にしたのが、僕も創設時からのメンバーだったニューヨーク・ニューメディア・アソシエーション(NYNMA)というNPOでした。このNPOは毎月勉強会を続けるなど地道な活動をしていましたが、その中から人と人との出会いが生まれ、次々と新しい起業家達を産み出していくことにつながっていったのです。
  この精神を受け継ごうと1999年に日本で作ったのが、ビットバレーアソシエーションでした。その後、ナスダックジャパン、東証マザーズが創設され、楽天、ライブドア、サイバーエージェントなどが相次いで上場しました。

経営の基本はインテグリティ
 経営の基本は、インテグリティ(integrity)にあると思います。日本語に訳せば「清らかさ」とか「高潔さ」という意味です。これからの起業家の方たちにも、やはり反社会的なこと、法律に抵触すること、倫理的に問題のあることは、いくら儲かってもやるべきではないということを肝に銘じてほしいと思います。
  僕は今中国でビジネスを始めていますが、彼の地において実感するのは信用を築くことの重要さとそのために要する時間の膨大さでです。信用を築くのは一生ですが失うのは一瞬です。これは米国でも中国でも日本でも変わりません。ビジネスでは信用や人対人のつながりの大切さを忘れないでほしいと思います。

次号(2007年1月10日発行)は、セコムの飯田亮さんが登場いたします。



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