僕が独立後に頻繁に日本に来るようになった1998年、1999年は、日本においてインターネット関連のベンチャービジネスに積極的に投資してくれるベンチャーキャピタルというのは、ほとんどいませんでした。その上、日本経済も停滞していましたから、起業を目指す人にとっては最悪の時代でした。僕自身が創業時に大変苦労をしたため、日本においてそうしたチャレンジをする人達を応援したいと考えていました。
そこで、多くの人をベンチャービジネスに注目させるために考えて参考にしたのが、僕も創設時からのメンバーだったニューヨーク・ニューメディア・アソシエーション(NYNMA)というNPOでした。このNPOは毎月勉強会を続けるなど地道な活動をしていましたが、その中から人と人との出会いが生まれ、次々と新しい起業家達を産み出していくことにつながっていったのです。
この精神を受け継ごうと1999年に日本で作ったのが、ビットバレーアソシエーションでした。その後、ナスダックジャパン、東証マザーズが創設され、楽天、ライブドア、サイバーエージェントなどが相次いで上場しました。 |