ベンチャーという言葉は1971年に誕生しました。1997年にベンチャー学会を立ち上げた清成忠男(現法政大学学事顧問・元法政大学総長)先生などが使われた和製英語ですが、当時は「そんな言葉はない」と学会からコテンパンに叩かれたものです。私自身も30歳からサンワ事務所でベンチャー企業と関わりを持つようになりました。多くのオーナー会社、創業企業と経営監査を通じておつきあいができたのです。
さらにより多くのベンチャー企業と関わるようになったのはJAFCOとの出会いがあったからです。サンワ事務所とJAFCOの関係は、事務所がJAFCOの会計監査を担当していたことから始まりました。その仕事を手伝うことで、ベンチャーキャピタルとしてのJAFCO自身の成長過程を見ることができましたし、JAFCOと関わって、リスクは高いが急成長するベンチャー企業を数多く見ることもできたのです。
サンワ事務所時代におつきあいができた会社に、新潟に本社を置く株式会社コメリがあります。今は年間売り上げ2,500億円の企業に成長しましたが、始まりは私が33歳の時、コメリの売上高が約2億円の頃からです。コメリの社長(捧賢一現会長)は詩も書く多才な方ですが、その息子さん(捧雄一郎現社長)が私のゼミの学生になったこともあり、つきあいが深まりました。コメリのように創業当時からおつきあいのある会社が成長して数百億円、数千億円の企業に成長していく姿を見るのは嬉しいかぎりですね。
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