私の人生にはさまざまな分岐点がありました。今から考えるとどこかで違う道を選んでいたら現在の私はなかっただろうと思います。たとえばサンワ事務所で同僚の会計士がJAFCOの担当になりましたが、これを手伝ったことで数多くのベンチャー企業との関係が生まれたというのもそうでしょう。大学に誘われたときの決断もその一つです。
私の経験からいえば、人は分岐点に立ったとき、好き嫌いや欲得だけで判断するのではなく、積極的に「これをやりたい」と考えたり、「社会貢献したい」と考えて道を選ぶと、結果は良い方向に行くのではないでしょうか。そのすべての人が社会から受け入れられるとは限りません。「好きなこと」「できること」「受け入れられること」は、それぞれ違っています。自分が好きなことをやって、それが評価されて、社会から受け入れられる。この三つが上手くいった人が一番ハッピーだと思います。その点、私はとてもハッピーだといえます。
今から考えると、私の人生はとてもおもしろいものでした。おもしろいというのは、それだけ途中で苦労をしたということでもあります。私の人生を振り返るとしたら、まさに「流れる星のごとく」という言葉がぴったりの人生だったと言われたい。夜空にキラリと光って消えていきたいのです。
次号(2007年6月6日発行)は、GCA株式会社 代表取締役の佐山展生さんが登場いたします。
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