大学生活も終わりに近づき、いざ就職を考える段になると、ライトロンシステムズでの経験がありましたので、つぶれることのない会社に入ろうと思いました。ヒューレットパッカードやIBM、銀行のシステム部門などの面接を受けました。ちょうどそのころ、スティーブン・ジョブスがNEXTを立ち上げて、その記事を読んで「NEXTに行きたいな、面接を受けようかな」などと考えていたときに、聞いたこともないオラクルという会社の採用担当者が大学にやって来たのです。面接の時、僕の経歴を見るなり「日本語ができる! プログラムが組める! あなたのような人を探していたのです。弊社の国際部門へ是非来ていただきたい」と言われたのです。まさか日本語とコンピュータの知識が両方生かせる仕事があるなんて思ってもいませんでしたから、最初は何を言われたのかまったく理解できなかったのです。あとでわかったことですが、当時オラクルは、ソフトの日本語化を積極的に進めたかったのです。ところがその責任者となってできる人がいなかったのです。 |