日立製作所には14年間いました。ずっと国際事業部でした。ベンチャーキャピタルという仕事を知ったのもこの時期です。たまたま日立時代の先輩がジャフコに転職しまして、その年の忘年会で会ったときに、「新しい仕事はどうですか」と尋ねたところ、「ベンチャーキャピタルは、たっちゃん(立岡)みたいな、理系の人間でもできる金融の仕事ですごくおもしろい」という答えが返ってきました。それ以来、ベンチャーキャピタルという言葉が頭の片隅にずっと残っていたのです。
それからしばらくして、日経新聞で日本アセアン投資の求人広告に出合ったのです。その要項には、「ベンチャーキャピタル事業で、アジアを中心に投資をしている」と書かれていました。私自身、日立の国際事業部でアジア諸国を回ることも多かったものですから、文字通り土地勘もあったわけです。 |