日本経済が最悪の状況になっていくという最も厳しい時期に起業したということは、生き残った今となって振り返ってみてみると、大変良い経験ができたものだと思います。その時実感したのは、経営者はタフでなければならないということでした。単に固いだけをタフとは言いません。それでは簡単に折れてしまいますから。本当のタフというのは「しなやか」なんです。そんなことが今となってはよくわかります。
私は起業して以来コーポレートブランドではなく、パーソナルブランドで生きてきたとお話ししましたが、最近は大企業の中でもそうしたパーソナルブランドを評価する気運というのが出てきていると思います。コーポレートというのはどちらかというと動きが鈍いものです。それに比べるとパーソナルには迅速さがあります。変化のスピードがこれだけ速い時代には、コーポレートのほうも、新しいDNAを取り入れてスピードを上げる必要があると感じているのでしょう。 |