キアコンをたたむことを決めて、整理をしていたとき、玉塚さんから電話がありました。「相談したいことがある」ということでしたが、そのときは私自身が忙殺されていて詳しい話を聞くことができませんでした。それから何週間後、ふたたび彼から電話をもらいました。そのとき玉塚さんから「ファーストリテイリングを辞める」という話を聞いたのです。
玉塚さんに直接、会って話を聞きました。彼の退職の決意は固かった。では、これからなにをやろうとしているのかという話になりました。彼は企業再生ファンドに興味を持っているということでした。私は私なりにファンドの実態のようなものを話したところ、いつの間にか二人で”プロセスを大事にする企業再生”をやろうという話になったのです。それからあとは早かったですね。デル・コンピュータにいた浜田宏さんや、キアコンで一緒に仕事をしていた仲間が、次々と集まってくれました。それが今のリヴァンプです。
2005年に設立したリヴァンプは、「経営」を請け負う会社です。我々は自分たちのお金を出資し、さらに企業の中に入って汗も流します。出口の所では株式を売却しないということも相手に約束しているケースもあります。では、どのようにして収益を上げるのかというと、企業の再生・成長プラン策定の手数料、関係企業に人を派遣する対価としていただくマネージメントフィー、出資に伴う配当収入、ストックオプション等などを考えています。リヴァンプがスタートしてから様々なメディアに取り上げていただき、結果として多くの案件が持ち込まれています。 |