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Front Interview
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第3話 第3話
Vol.018 グラムコ株式会社 代表取締役社長 山田敦郎第2話 自問自答
コラム(2) パーソナル・データ(2)
どん底で迎えた転機
 グラムコは私一人だけでのスタートでした。当初は実績もありませんし、営業しようにもグラムコの存在すら知っていただく方法がありませんでした。大枚をはたいて日本経済新聞に広告を出したこともありますが、仕事には結びつきませんでした。そんなとき、椎野さんが創業していたベスタクスが第1号のお客様になっていただいたのです。
  ようやく実績ができはじめたという頃にオフィスを麹町に移しました。麹町は先進的な企業が多く集まる所ですから、ここに居を構えたほうがいい仕事に巡り会えるだろうと考えたのです。社員も10人以上に増えており、会社の発展に責任を感じるようになっていました。そのような思いとは裏腹に、麹町への移転は結果的に失敗でした。会社は倒産するかどうかという瀬戸際まで追い込まれてしまったのです。もし一歩間違えるとホームレスになるかもしれない、そんな危機感も持ちました。
  会社がどん底の状態になり、逃げるようにオフィスを岩本町に移しました。会社の経営は苦しかったのですが、やめる事はまったく考えていませんでした。そもそも、やめたとしても帰る場所がありませんから。そして、近辺にあった凸版印刷や広告代理店などと取引が生まれ、一緒に組んで仕事をする機会に恵まれたのです。

経営者から経営を学ぶ
 ブランディングのための第一歩はまず経営者の方々のお話を聞くとから始まります。そして、調査の一環としてインタビューやヒヤリングを行うのですが、私自身が7割も話していた時期があります。相手の話を聞き出そうとこちらも必死になっていたのでしょう。ところが、いざレポートを作ろうとしてテープを聞いても聞こえてくるのは自分の話ばかり。そこで、お客様、あるいは経営者の皆さんの話を虚心坦懐に伺うことに務めました。。経営者の方は人生経験が豊富ですからお話しもおもしろく、調査という目的を離れ、自分自身が学ぶ事や、自分の経営の参考になる話を聞くことができます。
  そして、会社を創業した当時、なぜ経営危機にまで陥ってしまったのか。今から考えると、その原因は、私自身に会社を経営しているといった意識が希薄だったからだとわかってきたのです。マンションの1室で1人でやっているレベルでは経営とは言えません。大きなビジョンや目標を持たなければ、それは経営とは言えないのです。創業5〜6年目で初めて『アジアでNo.1のブランドコンサルティングファームになる』という企業理念・目標を打ち立てました。目標が出来ると自分のやるべき行動も見えてくるようになりました。この目標ができた時がグラムコの本当の創業日だったのかもしれません。

(8月15日更新 第3話「我、表現者なり」へつづく)  




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