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Front Interview
第1話 第2話
第3話 第4話
Vol.024 スパイクソース株式会社 CEO キム・ポレーゼ第3話 コミュニティ
コラム(3) パーソナル・データ(3)
社会に貢献とイノベーション
 スパイクソース社では、動作検証したオープンソースソフトウェアのコンポーネントを組み合わせたものを「基盤スタック」として提供し、同時にそれぞれの基盤スタックに関するサポートサービスも提供しています。独自の自動化された検証システムによって、オープンソースソフトウェアの組合せ検証作業を短期間で実現している点が私たちの特徴です。
 2006年に初めて市場に投入した製品は、ビジネスですぐに利用できるオープンソースソフトウェアのパッケージ製品でした。オープンソースの世界自体はとてもエキサイティングで、そこでは確実にイノベーションが起こっています。開発者の人たちが独自にソフトウェアを作り、それを無償で公開し、共有化を図っていくことで、技術の発展は加速し、クオリティも急速に上がってきており、非常にエキサイティングな状況になっています。
 オープンソースの開発に関わっている人たちは、とてもクリエイティブで、独立心に富んでおり、いろいろな事柄を共有化していくことに高い関心を持っています。また同時に、自らが開発したソフトウェアを公開・提供して社会に貢献していくことによって名声を得ていくことについても興味を持っています。開発を手がける中で、常に問題を解決したいという意志を強く持っており、その結果から受けるメリットについても共有化していきたいという寛容な心の持ち主でもあります。

オープンソースという思想
 現在、オープンソースの世界には数百万人の人々が関わっています。会社数としても数千社以上がオープンソースのコミュニティに加わっています。たとえば、オープンソースの開発者を対象に、総合的なプロジェクト管理の環境を無償で提供して支援する「Source Forge」というWebサイトがありますが、そこで公開されているオープンソースのプロジェクト数だけでも、約16万件はあります。
 オープンソースのコミュニティでは、まったく面識のない者同士で一緒に作業をしていることもありますし、同じプロジェクトでも、まったく別の国の人同士が関わっている場合もあります。実際に顔を合わせて話をしたことがなくても、いつでもオンラインでつながっており、そこで常にコミュニケーションがとれています。もちろんこうした環境が実現できるのには、Webの力が大きく貢献していますが、そうした関係性が成立するのも、お互いが「ソフトウェア」という言語を共有しているからです。ソフトウェアという共通した言語と考え方を持ち、共通の問題・課題を解決しようという意志と情熱を持っているからこそ、理解し協力し合えるのです。
 スパイクソース自体も世界に2カ所の拠点を持ち、アメリカのシリコンバレーとインドのバンガローにいる社員たちは、まったく顔を合わせなくても協力作業を行っており、お互いの距離を感じることなく、物事はうまく進行しています。それはお互いにチームワークの精神があるからで、同じオフィスで一緒に仕事をしているのと同等の効率性を持ってプロジェクトを確実に遂行することができるのです。

(2月27日更新 第4話「変革」へつづく) 




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