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Front Interview
第1話 第2話
第3話 第4話
Vol.024 スパイクソース株式会社 CEO キム・ポレーゼ第4話 変革
コラム(4) パーソナル・データ(4)
企業の中へ
 オープンソースの重要性は今後、さらに高まっていくはずですし、オープンソースこそがソフトウェア開発における標準の仕様になっていくものだと思います。米国において、オープンソースはすでにメインストリームになりつつあり、今後も成長を続け、その波はさらに世界へと広がっていくことでしょう。
 データセンターにおいてLinuxが使われているように、オープンソースも、かなりの企業がシステムの開発に利用するようになっていくと思われます。携帯電話の分野での開発においても、約40%はオープンソースであるLinuxベースで開発されているといわれております。現在のオープンソースソフトウェアの普及率としては、データセンター、モバイルが最も高くなっています。
 ですから今後、第3の波がどこにくるのかということを考えた場合、次はおそらく企業であり、そこで行われている通常のビジネスにおいて利用されていくものと思われます。その中心は、中小規模の企業になると考えていますが、ビジネスの世界におけるオープンソースソフトウェアの有効性を確立し、企業にとっていかに使いやすいものにしていくかということに、私たちスパイクソースの使命があると考えています。

ソフトウェアのロングテール
 企業がオープンソースソフトウェアを利用する場合に、いかにコストをかけずに、簡便に使えるようにしていくかというところに、私たちに課せられたミッションがあります。それぞれのビジネスには複数のプロセスがあり、同じプロセスだとしても、実際にはそのプロセス自体が、それぞれの業務・業態などに応じて高度にカスタム化されており、そこに特有のプロセスが無数に存在します。
 そのプロセスに内在する問題や課題の解決を手助けできるようなソフトウェアを提供することが、いわゆる「ソフトウェアのロングテール」をマスの市場においても使える環境を作り出すことになり、それが私たちの取り組むべきミッションなのです。
 そのためには、オープンソースのコミュニティに存在する多くの優秀な開発者、世界中のソフトウェアのベンダー、パートナー企業と力を合わせることが必要です。そして、簡単ですぐに使えるソフトウェアを、短期のソリューションツールとして市場に展開していくことがスパイクソースに求められていることであり、進むべき未来の方向性であると考えています。



次号(2008年3月5日発行)は、さわかみ投信株式会社の澤上篤人さんが登場します。




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