ベンチャービジネスというものは、自分の頭で考えて行動し、努力し続けることです。他力依存ではいけません。自助努力に必要なのは自立で、自立するためには、自信を持ってこれだといえるものが自分になければなりません。それがない限り、自立できません。それは自分で見つけて、身につけていくものです。それができる人がベンチャーとして成功しています。失敗しても、みんなそこから学ぶのです。失敗してもいいのです。そこから学べば。学ばなければ、何回やってもダメです。
長年、教育に携わってきた者として学生に説いているのは、自立しなさいということです。自分で考えて、自立した人間になることが大事なのです。会社の言いなりになって、会社人間になって、それで過労死するなんて、本当にばかばかしい話です。死ぬくらいなら、その前に自分の頭で考えてみればいいのです。また、常に辞めるという選択を懐に抱いて働いていれば、会社というものが見えてくる。自分の頭で考えれば見えてくることが、この世の中にはたくさんあるのです。
米国では、子供のころから自立しなさいといわれて育っていきます。よくアジア系は家族共同体に依存するからダメだということをいわれますが、本当はそうではありません。米国でベンチャーとして成功している中には、韓国系や中国系の人も多いですからね。彼らは、日本人に比べて自立心があります。新興勢力のインドも、たいしたものです。ベンチャーというのは、富を創造することだという確たる意識を持っています。日本人には、そうした意識がいちばん欠けていると思います。
次号(2008年5月7日発行)は、 株式会社ライトレール 代表取締役社長の阿部等さんが登場します。
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