ある経営者の方から、今度海外に視察に行くという話をうかがったら、その場で「私も同行してもいいですか」と聞いてしまうことがあります。OKの返事をいただければ、もちろん同行します。これは自分が会社を経営しているからできることです。
経営者に同行する大きな目的はその経営者の方と親しくなって、深く知るためです。海外視察に同行すると、経営者の方とたくさんの時間を共有できますから、とても親しくなれます。また異国の地で時間をともに過ごすと、通常では知ることができない、その方の人となりがよくわかります。
海外には年に5回は出向きます。視察のほかにも、海外企業との打ち合わせや情報収集もあります。米国、ヨーロッパ、韓国、中国などを回って、いろいろと現地の情報を仕入れてくるわけです。先日、米国を視察したときに、車の生産に対して、国があまり重要視していないと聞いて驚きました。米国は車社会ですから、何が何でもGMだ、フォードだと力を入れると思っていたらそうでもないのです。極端な言い方をすれば、自動車の生産は米国からなくなっても仕方ないと考えているというニュアンスでした。米国で自動車産業が衰退すると日本はどうなるのでしょうか。経営者は常に海外の動向に目を光らせていなくてならないのです。
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