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Front Interview
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Vol.033 リッキービジネスソリューション株式会社 代表取締役 澁谷耕一第3話 縁
コラム(3) パーソナル・データ(3)
海外に出て考える
 ある経営者の方から、今度海外に視察に行くという話をうかがったら、その場で「私も同行してもいいですか」と聞いてしまうことがあります。OKの返事をいただければ、もちろん同行します。これは自分が会社を経営しているからできることです。
 経営者に同行する大きな目的はその経営者の方と親しくなって、深く知るためです。海外視察に同行すると、経営者の方とたくさんの時間を共有できますから、とても親しくなれます。また異国の地で時間をともに過ごすと、通常では知ることができない、その方の人となりがよくわかります。
 海外には年に5回は出向きます。視察のほかにも、海外企業との打ち合わせや情報収集もあります。米国、ヨーロッパ、韓国、中国などを回って、いろいろと現地の情報を仕入れてくるわけです。先日、米国を視察したときに、車の生産に対して、国があまり重要視していないと聞いて驚きました。米国は車社会ですから、何が何でもGMだ、フォードだと力を入れると思っていたらそうでもないのです。極端な言い方をすれば、自動車の生産は米国からなくなっても仕方ないと考えているというニュアンスでした。米国で自動車産業が衰退すると日本はどうなるのでしょうか。経営者は常に海外の動向に目を光らせていなくてならないのです。

インディペンデントの強み
 当社は大手銀行の系列に属しているわけではありません。たとえば、私はいろいろな地銀の頭取にお目に掛かります。その話を知人にすると驚くわけです。「あの方は普通なかなか会えない方ですよ」と。それが可能なのは、当社のどこの企業系列にも属さないというインディペンデントなスタンスが強みになっているからだと思います。
 当社が企画・運営をしているイベントに、「地方銀行フードセレクション」というものがあります。今年で3回目を迎えるイベントです。これは、ある地銀が地元の食品メーカーやバイヤーを集めて開催していたイベントにヒントを得たもので、これを全国の地方銀行が集まって開催すれば集客力も上がってスケールメリットとも出るのではないか、と考えたわけです。一昨年は地銀5行で100社、昨年は地銀8行で200社の食品メーカーが参加しました。今年は地銀14行で350社、来年はおそらく地銀25行で500社くらいの食品関連会社がブースに出展するのではないかと予測しています。このイベントは、地銀の顧客企業向けのビジネスマッチングの成功例として高い評価を受けています。社員から「澁谷さんはサービスの発明家みたいですね」とよく言われますが、企画を発案したりイベントを開催したりすることが大好きです。


(11月26日更新 第4話「架橋」へつづく)



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