学校をつくるにしても、そこでいちばん勉強しなければならないのは、先生です。勉強しない先生は必要ありません。厳しいですよ、学生に評価させるわけですから。次の世代を担っていく人たちが、真剣にものを考えて、真剣に学びたい、そういう学びたい心があって、さらにそれに応えようと真剣に勉強する先生がいるから、全体が伸びていくのです。
過去の評論や海外の論文を引用するぐらいで満足して講義をしているような先生では務まりません。本来の教育の姿というものを実現したいのです。学校というものは本来、勉強したいから集まってくるわけで、学ぶことを学ぶ場です。そういう想いが集まる場所にしていきたいのです。社会に出るための単位がほしいという人は、他に行けばいいです。
自分自身の探しているもの、やりたいことを学ぶ場所であって、学べば学ぶほど、いろいろな意味で社会とのつながりを意識できるようになるはずです。象牙の塔にこもった、頭でっかちな状態でとどまっていては、根無し草になっていくだけです。本当の意味での基礎研究というのは、また別だと思いますが。産学連携ということがよくいわれていますが、本来、学ぶ先にあるものは社会貢献です。社会に貢献できることで学ぶことと社会が結びついているのではないでしょうか。
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