病気が回復したといっても、もちろん100%健康になったわけではありません。他人からはわかりませんが、8月から左の顔面麻痺が発症し悩まされています。病気をして改めて考えたのは、自分が病に苦しむことになったのは今までの生き方が間違っていたということです。これは自己責任だ、1つの試練だと思います。
病気をしていると体は苦しいのですが、不思議なことに頭は冴え渡り、世の中のことがいろいろとわかってきました。一番心配することは人類の行く末です。このままの状態が続くと人類は滅びる、滅びないようにするにはどうするか。そればかりを考えるようになっていました。そういう思考が強まると、自分が生きてきた過去のことなどどうでもいいように思えてきたのです。これまでは人を喜ばすことを目的に、目の前にあることだけを一生懸命にやっていましたが、いつまでもそんなことやっていていいのだろうかと疑問にかられました。400冊近くの著書にしても世の中を知らないで書いたものばかりだったような気がして、最近は過去に書いた著書を読み返すこともなくなりました。
10年ほど前から「百匹目の猿現象」を起こそうと、いろいろな活動をしてきました。これまでは、なかなか理解してくれない人にもわかりやすく説いてきたつもりですが、最近は理解できない人を説き伏せる時間的な余裕などはないことを実感しています。これからは有意な人を探して、そういう方々と時間を共有するべきだと、私の考え方が変わってきました。この件は、9月に出版された『有意の人』(徳間書店刊)と『生きる!!』(あ・うん刊)をお読みいただければわかるかと思います。
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